年上王子様
「でもっ、楽しみすぎて早く速水さんに会いたかったから…!」
私は、バッと顔を上げて言った。
って、あぁ!
また余計なことをっ!
あちゃー…
速水さんびっくりしてる。
キレ長の瞳がまん丸く開かれている。
「反則。」
速水さんはまた私の頭を叩いた。
へ?なぜ?
ってか、反則って
何が?
「反則って何がですか?」
私は思ったことを正直に聞いた。
すると、速水さんは深くため息をついた。
え、なんだろ?
「無意識にそういうこと言ってるってのがコワいな。」
ん?コワい?
ますます意味がわからない…。
子供にはわかんないのかな…?
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