年上王子様
私は涙目になりながら口を開いた。
「はっ…速水さんに会いたかったから!!」
そして、速水さんはニッコリ微笑んで、
私の腕を引っ張り、
そっと優しく抱きしめた。
「かわいすぎだから。」
耳元でそうつぶやく速水さん。
これこそ反則でしょー!
耳から溶けちゃいそうです…。
そんなことを思っていると、
速水さんがふっと体を離した。
えっ…もっと…。
って、何思ってんだ私!
変態か!
「そんな寂しそうな顔すんなって。続きは家で、な?」
そう言って頭を撫でられた。
顔に出てたか。
それにしても……
『続きは家で』……だって!!
きゃー!嬉しー!
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