奴
ハァーッ‥
軽くため息をつき
両腕を上に広げ筋肉を伸ばした後、開放感に身を委ねた。
一番良い人だったから残念だわ‥
そんな想いも“奴”との繋がりが否めない今は、関わり合う事さえ拒絶反応がおこる。
自分の身は自分で守らないと‥
緩んだ気持ちを反省し、辺りに注意をはらいながら大通りに向かい歩き始めた。
フンっ!
打たれ弱い奴‥
気をつけないとストーカーになりかねないわね‥
そんな事を考えながら
タクシーに身を預け帰路についた。