奴
この2人は知り合い‥?
疑問を抱えながら成り行きを見守った。
まるで
旧友との偶然の出会いを懐かしんでいるようだが、2人の間にはピリピリとした緊張感が立ち込めていた。
目の前の障害を、どう回避するか考えていた‥
その時
奴だ!
確かに感じる気配に辺りを見回し、2人に視線を戻すと‥
会話は弾んでいるように聞こえるのに、ただならぬ緊迫感が立ち込めていた。
走って逃げたい衝動を抑え、2人に悟られないようマンションを後にし、角を曲がった所で走り出した。
走りながら
風と同化してる♪などと甘ったるい感覚に酔いしれ、無防備な感覚を反省した。