奴
今日は走ってばかりだ‥
汗だくの体にうんざりしながら、頭は冷静に状況を分析し始めていた。
将ちゃんに鈴木くん
将ちゃんは
マンションの前で待ってた?
鈴木くんは
後をつけてた?
2人は
学生時代の友達?
もしかして
あのマンションに住んでるのがバレてる?
将ちゃんと奴はセット‥?
全て‥偶然‥‥‥?
このまま
マンションに帰る事に不安を感じ、仕方なく実家に帰る事にした。
あそこには
鬱陶しい位の親の愛情がある。
今は、その鬱陶しさがありがたい‥
そして
付けられていない事を確認し、タクシーに乗り逃避した。