隣人はすくみ、一目散に逃げ帰ろうとするが、手をとり語りかけた。


「壊れてしまったなら直せばいいのでは?
なぜ窓仕様の加工を‥?」


ニッコリと微笑んでみせた。


「お近づきになりたくて」


オチカヅキ‥オチカヅキ‥‥汚‥血‥が‥尽き?


頭の中は混乱をきたし、突起物のように飛び出していた老婦人を思いきり突き飛ばした。


キャー


悲鳴と共に後ろに倒れ


ガンッ


運悪く、スコップに頭を打ったようだ。



 ワルクナイ‥ワタシハワルクナイ‥‥


頭の中では逃避と自己防衛がせめぎ合い

セイトウボウエイ

小さな光が、人としての在り方を思い出させた。


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