また、明日~天使の翼を持つキミへ~
「どんなに苦い薬を飲んでも、どんなに辛い治療に耐えても、どんどん、体、弱ってんだ……。ちっとも、よくなんかなってない……。本当に、治んのかな、俺……」
初めての、弱音だった。
「……怖い……怖い……。俺……死ぬのかな……」
あたしは、寝返りを打って親太郎の背中に頭をつけた。
とても温かくて、とても安心できる。
「そんなこと言わないで」
この背中は、今までも、これからも、あたしにとってとても必要なものだから。
誰にも、奪わせない。
「死ぬなんて、簡単に言わないで。颯太くんも言ってたじゃん。今は難しいかもしれないけど、辛い時ほど笑えって」
あたしが言うと、親太郎の背中はさらに激しく震えだした。