また、明日~天使の翼を持つキミへ~
「今日は点滴してないから、吐き気もなくて最高だよ」
「よかった」
「菜緒、あれ買ってきてくれた?」
親太郎に言われ、スクールバッグの中から買ったばかりのレターセットを取り出し、親太郎に手渡した。
「うげ……おっまえ、可愛いつっても、これはないだろ…」
はは……
やっぱり…?
「俺からこんな可愛い手紙もらったら引くだろ?普通。しかも、なんかこれ、おまえに似てるし」
親太郎が眉間にしわを寄せると、興味津津の颯太くんが元気よくベッドから駆け寄ってきた。
「どれどれ?」
「これ。ほら、このまつげの感じとか、泣きそうな感じとか?」
「えー? そう? どっちかっていうと、親太郎に似てない?」
ね? と、颯太くんがあたしに言った。
「颯太くんもそう思う? あたしも見た瞬間、これは親太郎だと思って買ったの!!」