また、明日~天使の翼を持つキミへ~
音楽室のドアに張り付いて、息をひそめる。
小さな窓から見えないように腰をかがめ、親太郎と入るタイミングを見計らった。
やっぱり3人はここにいて。
文化祭の曲順などを話し合っていた。
その内容に、クスっと笑った親太郎。
親太郎はチョンチョンと音楽室を指差し、『せーのっ!!』と、小声で言って思い切りドアを開けた。
「……っ!!?」
「親太郎っ!!!?」
一瞬、間があった。
3人同時に驚きの声を上げ、軽くパニック状態だ。
「……親太郎…おまえ…」
けいれんする口から声を出した高橋くん。
親太郎は恥ずかしそうに頭の後ろをかき、上目遣いで3人を見上げ、ニヒっと笑いピースサインを向けた。