また、明日~天使の翼を持つキミへ~


かと思うと、パッと体を離し


「痛いところはないか?」


と、3人は同じことを親太郎に聞いた。



「平気だよ、これくらい」


3人の勢いでずれてしまったニット帽を直しながら、眉間にしわを寄せ笑った。


みんな、話したいことはいっぱいあっただろう。


でも、嬉しさのあまり、なにから話していいのかわからないといった表情をしている。



文化祭の事を話そうか。


体育祭での出来事を話そうか。


それとも、親太郎の体調の事を聞こうか。



時間はたくさんある。


少しずつでいい。


また、前みたいに毎日会えるようになるんだから。


少しずつ、学校に馴染んでいけばいい。


誰もが、そう思っていた。




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