また、明日~天使の翼を持つキミへ~
「よぉしっ!! Aile D'ange。活動再開だぁぁ!!」
拓海くんが、高々と拳を掲げ大声をあげた。
それに続いて、あたし達も拳を掲げる。
親太郎の頬に、えくぼができた。
くっきりと。
鼻の筋にもしわができるくらいの笑顔だった。
久しぶりに見た。
その全開の笑顔。
あたしもつられて、親太郎と同じ顔になる。
あたし達は、チャイムが鳴る前に教室に滑り込んだ。
教室のドアを開けると、クラスメイトの視線が集まった。
一瞬静まり返る教室。
でもすぐに、歓声に包まれた。
男子全員が親太郎の周りに集まり、『やっと戻ってきたか!!』と、肩やら腰をバシバシ叩いていた。
痛がりながらも、えくぼを見せる親太郎。
すごく嬉しそうだった。