また、明日~天使の翼を持つキミへ~


どうしてだろう。


親太郎のえくぼを見ると、とても幸せな気持ちになる。



小さい頃から、あたしの元気の源は親太郎のえくぼだった。



親太郎との再会で盛り上がるクラスメイト達。


女子たちは少し恥ずかしそうに遠くから親太郎のことを見ていた。


その中には、以前から親太郎に好意を寄せていた片山さんもいた。


窓際の親太郎の隣の席に座って、遠慮がちにこちらに目を向けていた。


もう嫉妬はしない。


なんて、大人な発言はできないけれど。


みんなの、親太郎に対する対応が、病気になる前となにも変わっていなかったことに安心したし、とても嬉しかった。


入院前と何ら変わりのない親太郎の机。


あたしの席はそのすぐ後ろで。


チャイムと同時に席についた親太郎の背中を、穴があくほど見つめた。




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