また、明日~天使の翼を持つキミへ~



「あー、やっぱ焼きそばパン売り切れてるー」



でも、どうやって片山さんに話しかけよう。


「おばちゃーん。他に余ってるパンある?」


親太郎にバレないように、どこかに呼び出さそうか。


でも、親太郎は変なところで勘が鋭いからな……


あたしがバレてないと思うことは大抵バレて――…


「おい、こら」


「へ――?」


親太郎に財布で頭を小突かれ、我に返る。


「おまえ、ヒトの話し聞いてる?」


ギュッと、鼻をつままれた。


「へ? あー、えーっと、何だっけ?」


あはは。 と、苦笑い。


「だーかーらー。パン。 サンドウィッチしか残ってないって」



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