また、明日~天使の翼を持つキミへ~


家に帰ってすぐ、明日のお弁当の仕込みをした。


久しぶりのピクニック。


寒くなければいいな。


自然と口角が上がる。


鼻歌交じりに仕込みをするあたしの姿を、お母さんがリビングから微笑ましく眺めていた。


『何か手伝うことは?』と、お母さん。


あたしは、頭を振って


『自分でしなきゃ意味ないの』と答えた。


親太郎に食べてもらうものだし。


それに、『結構うまい』って言ってくれたから。


あたしの味付けで、親太郎に食べてもらいたい。





その日の夜、隣のお風呂から親太郎の歌声が聞こえてきた。






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