また、明日~天使の翼を持つキミへ~
親太郎はハハっと笑ったあとに、こう一言付け足した。
「そう思うと、桜島の灰も有難く感じるだろ?」
親太郎の笑顔が、太陽の日差しに輝いた。
驚いた。
そんなことを考えていたなんて。
まえは、桜島が噴火する度に顔を歪めて建物の中に避難していたのに。
でも、そうだね。
桜島は、鹿児島県民を見守ってくれてる神様みたいなものだしね。
親太郎の言うとおりだ。
あたし達はもう一度桜島に目を向けて、ベンチに座った。
昨日から仕込みをしたお弁当を広げ、親太郎の目の前に出した。
「おおー!! 何か懐かしい感じがする」