また、明日~天使の翼を持つキミへ~
少し作りすぎたと思っていたおかずは、数分で親太郎の胃袋に入った。
よかった、食欲あって。
顔色もいいし、心配は必要ないみたいだね。
満腹になったあたし達は、しばらくベンチに座って話をした。
「いよいよ、明日だね」
隣の親太郎に言うと、あたしを見て笑顔で頷いた。
「今の心境はどうですか?」
あたしは、透明のマイクを親太郎に向け微笑んだ。
すると、親太郎は目を輝かせ背筋を伸ばした。
「ヤバいね!! ウキウキして、もうここから桜島に向かって飛べそうな気がする」
そう言って、親太郎は透明の羽を広げて飛び立つマネをした。
「ハハッ!! 大袈裟」
それを見て大笑いするあたし。
「大袈裟なんかじゃねーよ。これ、マジだし」