また、明日~天使の翼を持つキミへ~
「もうお腹いっぱいになった?」
グラウンドから校内へ移ったあたし達。
満足そうにお腹をさする親太郎を横目に見ながら言った。
「おー、もう腹いっぱい」
「ていうか、ちょっと食べすぎじゃない?
どうすんの? ライブ中にお腹痛くなったら」
「ハハっ。大丈夫だろ」
親太郎は頭の後ろで両手を組みながら言った。
「それに、食えるときに色んなもの食っときたいなって思ってさ」
「………」
「また病気がぶり返すことなんて考えたくもないけど、もしそうなったら、食えなくなるじゃん」
親太郎……
「本当は肉まんとか食いたかったけど、さすがにこれはコンビニ行かないとないしな」
親太郎はあたしを見下して困ったように笑った。
危ない……
涙が出そうになった。
あたしは親太郎から慌てて目を逸らし、『それにしても食べすぎ』と、親太郎の横っ腹を肘で突っついた。