また、明日~天使の翼を持つキミへ~
「おっ!! 菜緒、菜緒っ!!」
突然あたしの腕を叩きだした親太郎。
沈んだ気持ちを切り替え、親太郎の指差す方に目を向けた。
「あのネックレス見てみろよ」
そこには、親太郎の好きそうなデザインのネックレスが売られていた。
その教室に入り、色んな種類のネックレスを手に取っていた。
2年3組の生徒の手造りらしい。
チェーンに、ハートやクローバー、羽などがぶら下がっている。
「可愛いね」
あたしが言うと、
「ひとつずつ買おうぜ」
親太郎は、羽のさがったネックレスをあたしに差し出した。
それを手に取ってみる。
「こっちもお揃いだし、いいだろ?」
そう言って、親太郎はミサンガのついた右腕を上げてみせた。
あたしは微笑んで、コクンと頷いた。