また、明日~天使の翼を持つキミへ~
今はどうなの?
あんな酷いことを言ってあんな態度をとっておきながら、ライブを見に来ていたのはどうして?
「正直に答えて。親太郎のこと、今はどう思ってるの?」
眉間にしわを寄せる片山さん。
苦しそうに呼吸をして、視線をあたしに向けた。
「好き……だよ」
……好き?
「今でも、三浦くんのこと、大好きだよっ!!」
片山さんは、胸の前で両手を組んで、必死に言った。
その声が、静かな廊下にこだました。
「今でも変わらず、好きなの……」
今度は、とても小さな声。
体に、震えがきた。
「じゃあ……じゃあ、どうして……。どうして好きな人に、あんなこと言えるの?」
あたしの震える声に、片山さんは『…え?』と目を丸めた。