また、明日~天使の翼を持つキミへ~
あたしはすぐに片山さんに謝った。
苦しんでいたことを知らず、せめてしまって。
あたしが深く頭を下げると、片山さんは小さく首を振って『悪いのは、あたしの方』と頭を下げてきた。
難しいね。
ちゃんと言葉にして伝えないと、ヒトはずっと勘違いしたまますれ違って行く。
ただ言葉にすればいいだけの話。
でも、それが一番難しいと思う。
簡単にできそうで、とても難しい。
もう手遅れの場合だってある。
片山さんも、自分で言ってしまったことは消せないから、自分が許せないんだと言った。
『三浦くんが、どんなに許してくれるって言っても、あたしが許せないんだ』と。
何度も、『ごめんなさい』と口にした。
でも、『三浦くんを好きな気持ちは、全然変わってない』と、とても嬉しい事を言ってくれた。
あたしにとっては最強のライバルだけど、それがとても嬉しかった。