また、明日~天使の翼を持つキミへ~


「別にっ!!そんなわけないじゃないですかっ!!
面接までにはちゃんと練習してすぐに答えられるようにしときますよっ!!」


先生の言葉にイライラしたあたしは、強く言い返した。


一体、なにが聞きたいのよっ!!


音大に行きたいから“音大”って記入してるじゃん。


音大に行くために、ちゃんと音楽の勉強も始めたし、高橋くん達にも先生になってってお願いしたし。


今日だって、ちゃんと補習授業受けに来たじゃん!!


「本番に向けて準備するような理由じゃ、はっきり言って合格は難しいと思うけどな」


「はっ?」


「音大に行きたい理由、すぐには思いつかないんだろ?」


「………」


「じゃあ、今すぐに志望校を変えるべきだ」


「な、なにをっ!!」


怒りが限界を超えたあたしは、椅子から立ち上がり大声を上げた。


「理由ならちゃんとありますよっ!! 親太郎と決めたんですっ!! 音大行って、音楽の知識を高めて、大人になってもずっとバンドを続けて行こうって!! Aile D'angeでデビューして、たくさんの人に曲を聞いてもらいたいって“夢”があるんですっ!! だからっ……」



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