また、明日~天使の翼を持つキミへ~


「おまえ、何か変だぞ? どうした?」


お兄さんぶった親太郎の口調。


あたしが落ち込むと、いつもこの口調になる。


ほんっと、変わらないんだから。


あたしも、親太郎と同じように寝返りを打った。


間近で親太郎と目が合う。


電気を消していてよかったと思った。


目が合った瞬間、頬の温度が上昇したから。



「親太郎さ、今一番したいことってなに?」


「したいこと?」


コクンと頷く。


「そうだなぁ。また、歌いたいかなぁ」


親太郎は天井を向いた。



< 315 / 366 >

この作品をシェア

pagetop