また、明日~天使の翼を持つキミへ~
「ああ、三浦親太郎くんねぇ。あの子なら、昼ごろ病室を移ったのよ」
看護師は、柔らかい笑顔で言った。
「移ったって、どこに?」
「えーと、ちょっと待ってねぇ。えー…北病棟の、402号室ね」
何か書類らしきものを見ながら言った。
「北病棟、ですか?」
「ここを真っすぐ行ったら渡り廊下があるから。その向こうが北病棟。渡ったらすぐの部屋だからすぐにわかると思うわ」
あたしは、看護師に頭を下げて渡り廊下を目指した。
明るい廊下。
窓がたくさんあり、ここで日光浴ができそうだ。
壁側の椅子におばあちゃんたちが座り、のんびりと時間を過ごしていた。