また、明日~天使の翼を持つキミへ~
「ハハっ。ごめん、メールできなかったんだよ。検査が終わってすぐ、この状態だったからさ」
親太郎はそう言って、点滴のささる左腕を見た。
「検査結果は? もう分かったんでしょ?」
あたしが聞くと、親太郎は肩をすくめた。
「それが、まだ聞いてないんだ。検査が思ったより種類が多くてさ。血液検査と、あと何?うつ伏せになって腰に注射さされてさ。あれ、痛すぎだから。痛くて声すら出なかったね。意識とびそうだったし。それで疲れがでて、点滴打ったらすぐに寝ちまってさ」
親太郎は困ったように眉を寄せて笑った。
「そうなの? まぁ、疲れてたのはよくわかるよ。ガーガーいびきかいて寝てたから」
「うっそ!? マジで?」
親太郎が飛びあがった。
あたしはクスっと笑い
「うそー」
親太郎に顔を近づけ、べーっと舌を出した。
いつものイタズラの仕返しだ。