また、明日~天使の翼を持つキミへ~
「……うっ」
急に親太郎が体を丸めた。
口元を押さえ苦しそうにしている。
「親太郎!? ちょ、どうしたの? 大丈夫?」
背中をさすると、親太郎の手が何かを探すように宙を動いた。
「え? 何? 何をとりたいの?」
「……袋」
「袋? ああ、これね」
テレビ台の上に無造作に置かれていたビニール袋をとり、親太郎の口元に持っていった。
袋の中に顔を埋めると、親太郎の肩が大きく上下に動いた。
息遣いが荒く、顔が青ざめている。