また、明日~天使の翼を持つキミへ~
その姿を、親太郎は静かに見上げた。
けれどその視線は、すぐに先生に向けられた。
真っすぐに――…。
あたし、ここにいてもいいのかな……
このままここにいて、先生の言葉を聞いていいのかな……
「いいよ」
「………」
「菜緒も、ここにいろ」
親太郎は、あたしを振り返らずに言った。
「一緒に、説明を聞いてくれ」
まるで、別人の背中のようだった。
強くて、たくましくて。
「わかった――」
親太郎の背中から、先生の顔へ視線を移す。
あたしが唾を飲み込むと、先生は頷きながら、口を開いた。