また、明日~天使の翼を持つキミへ~
昨日と同じように、点滴につながれた親太郎の姿。
その腕が、少し紫色に腫れている。
でもすぐに目を逸らし、笑顔を作った。
「そーゆーのって何よ」
言いながら、パイプ椅子に腰かける。
「いや、前にも似たようなことがあったなぁっと思って」
親太郎は頭だけをあたしに向け、微笑んだ。
「カーテンの向こうから、俺のことを見つめてんの」
「べ、別に見つめてたわけじゃ――」
思わず大声をあげてしまい、肩をすくめて言葉を飲み込んだ。
「別に見つめてたわけじゃないよ」
小声で言い直す。
ハハっと笑った親太郎は、そのまま天井を向いた。