狂った愛情

心臓に悪い……
私は息を切らしながら、その場に座り込んだ。
亮平君も膝に重心をかけて、息を切らしていた。

「ソファに座って……」

「ありがと」

亮平君はヨロヨロと近くのソファに腰を掛け、フゥーっと息を漏らした。
なんだか、章汰の声とか聞こえないなぁ。

あ、お茶いれなきゃッ

「オレンジジュースでいい?」

「あ、おかまいなくッ」

ニコッと微笑むかっこいい外見に礼儀正しい亮平君。これがモテる理由だね。
私もニコッと微笑み、キッチンへ向かう。

トポトポ……

私と亮平君の息以外に音がしないリビングにオレンジジュースを注ぐ音が響く。
なんだか落ち着くから心地が良かった。

あ、お菓子……
昨日作ったパイしかないや……

「はい!あの、このパイ自作だからあんまおいしくないかも」

ジュースとパイを盛ったお皿をソファの前にあるテーブルに乗せる。

「おぉ!ありがと!俺、パイ好き」

まんべんの笑みをうかべる亮平君。
カワイイ反応にすっごくドキドキした。

「そぉなんだぁ~」

すっごく嬉しい!
亮平君ってやっぱし優しいんだ。
そう思っていると……

「亜実?俺さ言いたいことがある」

突然の切り出しにすこし驚いたけど、亮平君の隣に座った。

「ん?なに?」

胸が締め付けられて喉が熱い現象に襲われる。
ドキドキしている……
亮平君は頬を赤く染めている。
なにを話すのかな……?
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