狂った愛情

俺は、亮平の携帯に電話をした。

「すぐに近くの公園にきてくんない?」

『あ、うん。いいけど』

んで、公園で待っていると、亮平が来た。

「どした?」

笑顔で聞く亮平。けど、

「亜実のことなんだけど」

“亜実のこと”と言っただけで、アイツの表情は曇り始めた。

「あんさ、あんまし亜実と関係持ってほしくないんだけどさ?」

「苦しんでる」

亮平の一言に「はぃ?」と声が漏れた。

「亜実は、お前の束縛に苦しんでる。前、相談された」

亜実……コイツに相談してたのか……
俺になんで言ってくれなかったのか。
かなり悔しかった。
俺は「で?」と返した。

「んでな?俺、亜実と仲良くしているうちに亜実が好きになってた。亜実と章汰は恋人だけどさ、一応負けないから」

少し勝ち誇った顔をしている亮平。
憎い。憎い。

にくいにくいにくいにくいにくいにくいにくいにくい!!!!!!!!
ニクイニクイニクイニクイニクイ……

何だよ。
相談されたからって……勝ち誇りやがって。





亜実は俺の愛情表現を苦に感じていたことに初めて知った。
けれど、亮平に亜実が取られると思うと、

怖くて、
悔しくて、
辛くて、
憎くて、
余計愛おしい。

もっと亜実を自分の近くに感じたい。
そう思って、束縛をしてしまった。
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