狂った愛情

「章汰……」

私はつぶやいた。

「亮平は……お前を大切に想っていた」

「わかってる……ょ……」

「けどな?」

「ん?」

ドアの向こうから再びあの笑い声が。

クスクスクス……

ドンッッ!!

ドアをたたく章汰。
ビクッとする。
耳が痛い。

「お前が俺以外の男を愛すなんてな、論外なんだよ!!!この浮気女!!!!」

「キャァ?!」

ドンドンドンドンッッ

たたく回数が増え、音も増す。

「いやッ!助けてぇ!!!」

今度こそ終わりが近づいてきた。
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