初恋天使

 
 確かにあの人せっかちだからね。でも友達を置いて行くなんて…。薄情なやつめ…。
 
 
 私は下を向きながら改札口にどぼどぼと向かって歩いた。


 本当に優奈待っててくれてるのかな?呆れてもう乗ってたりして…。
 
 





 …あれ?ない…!!どこ!?落としちゃったのかな~?



「もぉ~!どうしよー!!ないよー!!切符ー!!」



 バックやポケットの中を必死にさがした。だけど、何度確かめても見つかる様子はない。
  

 あぁーマジどうしよー…。


 …よし。冷静に考えなきゃ…。



「…って、やっぱりダメだ!乗り遅れちゃうよー」



 また遅刻かぁー…とか思いながらも探しまくった。




「もぉ~!どうしよ、どうしよ!」


「あのー…すいません…」


「あぁー!!ないない!!」

 

 ……ん?今何か聞こえたような…。小さな声が…。誰だろう…。


 私はおそるそる振り返った。すると、





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