望美 ~ママ、離れないわよ。私は絶対に!~
政子はその誓約書をパシッと取るとササッと再び美華の元へ行き、飲み欠けのカップに入った紅茶をビシャッ!と彼女の顔にブチ撒けた。


「なっ、何なさるの!!」と何とか抵抗する美華。



すると、今度は空き瓶に入っていたハチミツのような液体を美華の頭からドバッとかけ被せた。


「ギャアー!!!」
美華の顔は無惨にもドロドロになってしまいセレブの面目、丸潰れである。


綺麗なドレスもグチャグチャになってしまった…。



政子は冷酷に、
「これで、この家でわたくしの邪魔をし、追い出す者はいなくなったわ!!
私は一生この家で生きてやるわよ!!
例え捨て子だからって、そんな事はもう関係無いわ!!
財産も燃えるように使ってやる!!
貴女達は、『望美』が許さないわよ!!
殺されないよう、十分に注意なさい!!!!」
と言い捨てると、リビングから出て行った……。






ハチャメチャにされてしまったリビング。

ガラスの破片が散乱し、家具がメタメタに壊されてしまっている。

鶴子と美華はただ茫然と立ち尽くしていたのであった…。
< 101 / 167 >

この作品をシェア

pagetop