望美 ～ママ、離れないわよ。私は絶対に！～

「産メヨ………。
産メヨ………。
産メヨ………。」



「キャアアーーー！！」
「いったい何なんだよ！！」



もはや政子の子宮の中に何が潜んでいるかなんて想像すらできない二人。



「産メ！！
産メ！！
私ヲ産メ！！」
と声は止まない。


政子は、
「望美！望美なの！？」
と自分のお腹に問い掛けたが、
返ってきた返事は、もう屋敷中に響き渡り、稲妻が走るよう突き刺すとても巨大な声で、



「産メメメメメメメメメメメメメメメメメメェェェェェェェェェェェェェェェェーーーーーーーーーーーーー！！！！！！！！」
と。






「キャアアアァァァァーーー！！」
「やめろ！！望美！！やめろ！！」
おぞましい政子の子宮からの声にﾋﾞｸﾋﾞｸする二人。































しばらくすると何もなかったかのように声がやんだ。



「何だったのかしら…？」
と、まだ怯える政子。


「……やっぱり悪魔の子だったのというのか！」
もはや理解できない体験に混乱する義昭。



すると今度は突然、 「クゥ……。」
と、政子が腹を押さえて苦しみだした。