望美 ~ママ、離れないわよ。私は絶対に!~
美華は、ためらう事なく撮影を続けると、
「何も脅してなんかないじゃありませんの……。
あっ、もうちょっとこっちこっち!!
貴方の立派な息子がキチンとおさまるようにね~。
………ただこんな写真を病院中や医学学会の連中らにバラ撒かれちゃあ、後先、危ぶまれるわねぇ…。有名産婦人科医が、こんなきわどいプレイを行ってる、自分自身の息子とのツーショット写真だなんて~……。」
と言いオッホホホと笑っている。


「わ、分かった!!
全て教えるから!!放してくれ!!」


―――――――――――


「………それで全部、暴露しちまったって訳だよ!!
全く……、もう俺はアイツらの妊娠騒動には関わりたくないよ!!金で口止めはされるわ!!卑猥な写真で脅されるわ!!」
と、激怒する医師。


すると突然、看護師がバタバタと診察室に入ってきて、
「先生!!急患です!!」
と告げに来た。

「何だって!!」
と驚く医師。



「ほら、例の『川添政子』っていう患者さんですよ!!」
と看護師。


「えっ!?」


顔面蒼白になる医師であった。
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