望美 ~ママ、離れないわよ。私は絶対に!~

「ギャアアアァァァァァァ!!!!!」


もの凄い爆風が政子たち三人に襲いかかった。



そして火の手は、玄関ホールから屋敷内へと勢いよくひろがってゆく…。




「父さぁぁぁぁーーーーーーーーん!!!!!!!」

泣きじゃくる義昭。


美華は意外にも冷静に、
「大変だわ!!消防車を呼ばなきゃ!!消防車!!消防車!!」
と携帯電話で連絡をしだした。




政子はゴォゴォと勢いよく燃えてしまっている屋敷を見てガタガタと震えてしまっている。

(望美、もうやめて!!これ以上、暴走しないで!!お願い、望美やめて!!)


「父さんーーーー!!!!!!!!!」


義昭の無念の叫びがこだまする。




ゴォォォォォォ!!!とおぞましい音を立て炎上していく屋敷。



ふいに、何処からか望美の笑い声が聞こえてくる……。



「…………クスクス、クスクス。
こんなものじゃすまされないわよ!!
全員死ぬほど辛い思いをさせてあげるからね……。私を殺した復讐よ。
アナタ達みんな、決して逃げられない呪いをかけて、一人づつ地獄の果てへ突き落としてあげるからね………。フフフ……。
フフフ……。」
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