望美
~ママ、離れないわよ。私は絶対に!~
数時間後
都内の寺で義郎の葬儀が行われた。
日本の石油会・会長ということだけあって新聞広告まで出された葬儀は盛況だった。
弔問には1000人以上の人が訪れ、お焼香の際には喪主である義昭と身内の政子、美華が並んで続々とお焼香を行う弔問客一人一人に対してお辞儀をしていたのだった。
そんなとき、政子は不穏な気配を感じた…。
(!?)
大勢の年配の御偉い方が三~四人づつ焼香を行っている隅っこに、一人の少女がいたのである。
(ヒィィィィィ!!!)
そうそれは紛れも無く政子の夢の中にでてきた6~7才ぐらいの望美の姿だったのだ!!
「あぁ……。」
政子は驚いて空いた口が塞がらない。
義昭と美華はそんなことには気付いていない。
「あぁ………。」
望美は政子の方をチラッと見上げるとニコッとほほ笑み、ボソッと何かを呟くとタタタタッ…っと大勢の弔問客の列へと消えていってしまったのである。
(ヒィィィィ!!!)
『殺す』
政子には望美がそう呟いたように聞こえたのだった。
都内の寺で義郎の葬儀が行われた。
日本の石油会・会長ということだけあって新聞広告まで出された葬儀は盛況だった。
弔問には1000人以上の人が訪れ、お焼香の際には喪主である義昭と身内の政子、美華が並んで続々とお焼香を行う弔問客一人一人に対してお辞儀をしていたのだった。
そんなとき、政子は不穏な気配を感じた…。
(!?)
大勢の年配の御偉い方が三~四人づつ焼香を行っている隅っこに、一人の少女がいたのである。
(ヒィィィィィ!!!)
そうそれは紛れも無く政子の夢の中にでてきた6~7才ぐらいの望美の姿だったのだ!!
「あぁ……。」
政子は驚いて空いた口が塞がらない。
義昭と美華はそんなことには気付いていない。
「あぁ………。」
望美は政子の方をチラッと見上げるとニコッとほほ笑み、ボソッと何かを呟くとタタタタッ…っと大勢の弔問客の列へと消えていってしまったのである。
(ヒィィィィ!!!)
『殺す』
政子には望美がそう呟いたように聞こえたのだった。