望美 ~ママ、離れないわよ。私は絶対に!~
「何処へ行ってもダメでした!!霊能者もダメ!!他の探偵事務所もダメ!!
もうここの探偵事務所さんしか当てが無いんです!!お願いします!!」
と泣きじゃくりながらケイ子に訴えた。



流石にケイ子もこの男の切羽詰った姿に、
「分かりました!!分かりましたから。私はどう力添えなさればよろしいでしょうか?」と聞くと、男はますます尋常じゃないくらいに叫びながら……、
「ギャアアアァァァーー!!!望美は生きている!!望美を見つけてくれ!!そして、説得してくれ!!政子に会いに来ない様にと……、復讐しに来ないようにと!!!!」
と言う。


ケイ子はとりあえず感情高ぶる男を落ち着けて、「よ、要件は、承知致しましたから。」と言うと。


応接室は一旦空気が止まったような感覚になった…。

その言葉に男は安心したのか徐々に落ち着きはじめた。

そしてヒックヒックと泣きじながらも、ケイ子が渡す書類にサインをしていった。
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