望美
~ママ、離れないわよ。私は絶対に!~
政子は品川駅から東海道線に乗ると横浜で降り、タクシーに乗っていた。
医師から処方された排卵誘発剤を手に握りしめながら考えていた。
(私も子供が欲しい!子供が欲しい!
子供を産みたい!
子供を産みたい!
義昭さんと私の究極の愛の結晶が欲しいの!!)
政子は屋敷近くでタクシーを降りると正門のところまでの道のりを歩いた。
よく思えば屋敷の近所をこんなふうに散策したこともなく初めてだった。
「あら?」
屋敷の正門へと続く林道の隅っこに一体の小さな御地蔵様が建てられてあった。
花や菓子が供えられてあり、首にはとてもきれいな赤いヨダレ掛けをしていた。
汚れたような所もなく、誰かに手入れされている感じだった。
(誰が手入れをしているのかしら?こんな場所に御地蔵様があるなんて知らなかったわ・・。)
(・・ウッ。)
一瞬何だか知らない不気味な気配を感じた政子は、恐くなって、そそくさと正門への道を進んで行った。
医師から処方された排卵誘発剤を手に握りしめながら考えていた。
(私も子供が欲しい!子供が欲しい!
子供を産みたい!
子供を産みたい!
義昭さんと私の究極の愛の結晶が欲しいの!!)
政子は屋敷近くでタクシーを降りると正門のところまでの道のりを歩いた。
よく思えば屋敷の近所をこんなふうに散策したこともなく初めてだった。
「あら?」
屋敷の正門へと続く林道の隅っこに一体の小さな御地蔵様が建てられてあった。
花や菓子が供えられてあり、首にはとてもきれいな赤いヨダレ掛けをしていた。
汚れたような所もなく、誰かに手入れされている感じだった。
(誰が手入れをしているのかしら?こんな場所に御地蔵様があるなんて知らなかったわ・・。)
(・・ウッ。)
一瞬何だか知らない不気味な気配を感じた政子は、恐くなって、そそくさと正門への道を進んで行った。