望美
~ママ、離れないわよ。私は絶対に!~
全ての書類にサインが終わり、軽く今後の調査方針をケイ子が話すと、男は涙をハンカチでササッと拭い、100万ぐらいの札束と、色々な記入書類と、"例の写真"を応接室のガラステーブルの上に置き、
「そ、それじゃあお願いします……。」
と言い、
「何かありましたらこちらにご連絡ください…。どうかお願い致しますね。」
と電話番号の書いた紙をケイ子に渡すと、足早に部屋を出て行ってしまった。
「あっ、ちょっと!!」
とケイ子も部屋を出て追いかけたが、事務所を出た男は渋谷駅の方へ向かう人ゴミに紛れていなくなってしまった……。
電話番号のメモに書かれている名前。
『川添義昭』
どこかで耳にしたことのある名前に不思議さを感じながら、先ほどの強烈な話が耳に残る。
………しばらく私は、所長室で考えていました。 考えれば考えるほどおぞましい依頼でしたが、反面『これは自分への新たな挑戦』として限り無い逸材だと思えてならないのでした。
世間から注目され賞賛されるような人間になるチャンスかもしれないと……。
正直、利用してやろうと思いました。
例え首を突っ込んだ所で死ぬわけじゃない。
「そ、それじゃあお願いします……。」
と言い、
「何かありましたらこちらにご連絡ください…。どうかお願い致しますね。」
と電話番号の書いた紙をケイ子に渡すと、足早に部屋を出て行ってしまった。
「あっ、ちょっと!!」
とケイ子も部屋を出て追いかけたが、事務所を出た男は渋谷駅の方へ向かう人ゴミに紛れていなくなってしまった……。
電話番号のメモに書かれている名前。
『川添義昭』
どこかで耳にしたことのある名前に不思議さを感じながら、先ほどの強烈な話が耳に残る。
………しばらく私は、所長室で考えていました。 考えれば考えるほどおぞましい依頼でしたが、反面『これは自分への新たな挑戦』として限り無い逸材だと思えてならないのでした。
世間から注目され賞賛されるような人間になるチャンスかもしれないと……。
正直、利用してやろうと思いました。
例え首を突っ込んだ所で死ぬわけじゃない。