望美
~ママ、離れないわよ。私は絶対に!~
ある程度の除霊ならば心得ているという妙な安心感もあって、私は依頼を引受けたのでした。
男がいなくなり、時間は既に夕方になっていた。
ケイ子が所長室へと戻るとカギが開けられてある。
ドアを開けると部屋のなかで、一人の青年が床に資料のような大量の紙の束ひろげガサガサと一枚一枚見ながらチェックを行っている。
どうやらいつもの光景らしくてケイ子は特に気にすること無くデスクに座った。
青年の名前は彰一(ショウイチ)といい、現在大学4年生。
本来なら就職活動の真っ最中のはずだが彰一は大学院進学を希望しているので、特にすることもなく書類整理のアルバイト兼ケイ子のアシスタントとして雇われているのだ。
背は高めでガッシリとしているが、顔が子供っぽい。
近距離にある有名大学に通っているが、別にこれといって特出する所も無く、本当普通の大学生だ。
ただ、根が優しくて仕事熱心な事から事務所のみんなからは彰一君、彰一君と可愛がられている憎めないやつだ。
ケイ子は一息つくと、「彰一君!!やるときは鍵をかけて、って言っているでしょうがッ!!うちは探偵事務所なんだから、情報が流出するようなことが
男がいなくなり、時間は既に夕方になっていた。
ケイ子が所長室へと戻るとカギが開けられてある。
ドアを開けると部屋のなかで、一人の青年が床に資料のような大量の紙の束ひろげガサガサと一枚一枚見ながらチェックを行っている。
どうやらいつもの光景らしくてケイ子は特に気にすること無くデスクに座った。
青年の名前は彰一(ショウイチ)といい、現在大学4年生。
本来なら就職活動の真っ最中のはずだが彰一は大学院進学を希望しているので、特にすることもなく書類整理のアルバイト兼ケイ子のアシスタントとして雇われているのだ。
背は高めでガッシリとしているが、顔が子供っぽい。
近距離にある有名大学に通っているが、別にこれといって特出する所も無く、本当普通の大学生だ。
ただ、根が優しくて仕事熱心な事から事務所のみんなからは彰一君、彰一君と可愛がられている憎めないやつだ。
ケイ子は一息つくと、「彰一君!!やるときは鍵をかけて、って言っているでしょうがッ!!うちは探偵事務所なんだから、情報が流出するようなことが