望美 ~ママ、離れないわよ。私は絶対に!~
深夜1時をまわったころ、泣き腫らした政子はウトウトと眠りについていた。

しばらくすると夢の世界に居ることに気付いた。

病院からの帰り道に見かけた地蔵がでてきた。


地蔵は何かを訴えるような目をして建っている。


(何?)


妙にゾクッと寒気がする…。


次の瞬間、
「はっ!!」
突然スリップする政子。
寝ているはずの寝室のベットの上に座っている。


(何なの?
何の、この夢は?)


ゾクゾクッ!


とてつもなく不吉な気配を感じ部屋を見渡す政子。
特に異常はないと安心したそのとき、窓の方から。



「ギギギギーーー
ギコッ、ギギギギーーー」
と得体のしれない音が……。



視界に窓が開けられ白いカーテンが風になびきヒラヒラ動いているのが見えた。



恐る恐る窓の奥の方に目をやると……。



(ギョ!!)



政子は思わず凝視してしまった。



そこには、なんと身長2メートルはあろう巨大な大男が立っていたのだ。
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