望美 ~ママ、離れないわよ。私は絶対に!~
「そろそろ6時半になるから、行こうか」
と義昭。

「もうそんな時間なの!?
急いで着替えるわ。
一応ね、パーティドレスを用意したんだけれど、色は赤は派手すぎるし、エメラルドグリーンの方は露出が気になるわぁ……。」
政子は焦りながらウォーク・イン・クローゼットの中をガサガサと選別しはじめた。


「そんな気にすることなんか無いよ。
君は十分、魅力的だよ。」
義昭は笑いながら答えた。


「ありがとう義昭さん。でも私は貴方の妻なのよ、御曹司に嫁いだ女として、皆様に失礼の無いようにしたいの。
もう少し時間がかかるから先に行っておいてください。」
と政子。



「分かったよ。」
義昭は政子を一人残して部屋を出ていった。
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