望美
~ママ、離れないわよ。私は絶対に!~
川添家
ダイニングルーム
この時、まさか美華が政子をおとしめる策謀を巡らせていることなど知るよしもない政子、義昭に鶴子。
義郎は仕事でいない。
三人は晩餐をすませ、互いに話しをしている。
鶴子は緑茶を飲みながら、
「今日ね~、政子さんと銀座へ行って赤ん坊のお洋服を買って来たんですけれど、政子さんったらお腹の中の子は女の子の気がするだなんつって女の子物の服しか御買いにならないのよ~!!もうどうしちゃったのかしら、なんて~」と上機嫌にホッホホと笑いながら話しだした。
政子は鶴子の話しを聞きながら、
「何となくですよ。フィーリングで感じるんです!きっと女の子だって。」と弁明してみせた。
義昭が、
「まぁ、母さんも政子もセンスが良いから安心してるけど、まだ子供なんだし、小さいうちからGUCCIだのプラダだの与えないでくださいね!」と苦い顔をしている。
すると鶴子はキリッとした顔で、
「バカおっしゃい!私はこれでも生まれは東京の下町の小さな薬屋の娘だったのよ!
女優として一人前に食べていけるまではねぇ、
ダイニングルーム
この時、まさか美華が政子をおとしめる策謀を巡らせていることなど知るよしもない政子、義昭に鶴子。
義郎は仕事でいない。
三人は晩餐をすませ、互いに話しをしている。
鶴子は緑茶を飲みながら、
「今日ね~、政子さんと銀座へ行って赤ん坊のお洋服を買って来たんですけれど、政子さんったらお腹の中の子は女の子の気がするだなんつって女の子物の服しか御買いにならないのよ~!!もうどうしちゃったのかしら、なんて~」と上機嫌にホッホホと笑いながら話しだした。
政子は鶴子の話しを聞きながら、
「何となくですよ。フィーリングで感じるんです!きっと女の子だって。」と弁明してみせた。
義昭が、
「まぁ、母さんも政子もセンスが良いから安心してるけど、まだ子供なんだし、小さいうちからGUCCIだのプラダだの与えないでくださいね!」と苦い顔をしている。
すると鶴子はキリッとした顔で、
「バカおっしゃい!私はこれでも生まれは東京の下町の小さな薬屋の娘だったのよ!
女優として一人前に食べていけるまではねぇ、