空への手紙~君と過ごした5ヶ月間~
私は、あんまり体が丈夫じゃなかった。
よく、薬を飲むし、過呼吸になるし、倒れるし。
この環境に慣れるまで時間がかかる私を支えたのは、何気ない君からの言葉って知ってた…?



私は、いつものように過呼吸になっていた。
なるのが悔しくて、自分がイヤになっていた。
薬を飲むのにも、ため息がでる。
友達が看病し終わったあと出て行ってすぐに、君が入ってきたよね。
その時、私は、薬を大量に飲んで、咳き込んで、ヤバい状態になっていたときだった。
君は、慌てた様子で、
「大丈夫か!?」
って、背中さすりながら、心配してくれたよね。



今でも、さすってくれた君の優しさを感じるよ…



私は、意識朦朧としながら、君の手を握ったの。
私の、精神安定剤の変わりとなる、私なりの魔法。

君は、少し、戸惑っただろうね。
だけど、ちゃんと握り替えしてくれた。
それだけは、ちゃんと覚えているよ。



君の、手のぬくもりをもう一度、感じたい…
そう、今でも思うよ…



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