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いきなりの態度の変わりように、少し驚いてたけど、
「何で、関西弁?」
今度は秀から話しかけるんかい。
「ウチ小6まで大阪で育っててな、ずっとそこに住んどったから関西弁が抜けんのよ」
困るんやけどねといいつつ、“そんだけきついっちゅー事や”。
結局はちょっと嬉しいわけ。
キーンコーンカーンコーン、、、
チャイムがなったので、あたし達は席に着いた。
、、、そういえば、秀は隣だったんだ。
隣に着いた秀を見ると、本当に久々に会ったんだなぁ、、、って思った。
小さい頃のかわいさが、格好良くに変わったのかな、、、。
「何見てんの?杏奈」
あまりにもじぃーっと見ていたせいか、秀にばれた。
「あ、いや、何でも、ない」
慌てて隠そうとしても、幼なじみには分かるみたいで、
「わかりやすいよな、杏奈は」
だって。
今のは、誰でも分かる気がするけど、、、、
なんとなく、そう思った。

「一緒に帰ろー?」
秀が、始業式が終わって言った一言。
あまりにも突然で、ちょっとパニくる。
高校2年生になって、初めて男と帰るなんて、
言えるわけもなく。
「そんなさ、幼なじみが再会したんだろー?いいじゃんよ、映画みたいで」
秀の軽いノリに付き合うフリをして、一緒に帰ることを了承した。
本当は、心臓が破裂しそうなんですが。
秀は全く気付かない。
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