年下彼氏、
見上げると、やっぱりそこに彼女はいた。
いつも遅刻ギリギリの俺とは違って、
毎朝教室の窓から、頬杖をついて外を眺めてる。
最近席替えしたようで、
どうやら席は窓側の後ろから2番目。
その席に、ずっと先輩はいる。
それだけなのに、何だか少しだけ近づけた気がした。
「せんぱーいっ!」
何度も何度も、そこに向かって呼びかける。
大声を張り上げて、くすくす笑う他の生徒たちお構いなしに。
すると必ず先輩は、怒ったような顔をして出てきてくれるんだ。
「もーチャイム鳴るよーっ!」