年下彼氏、
一発担任に拳骨を頂いて
クラス中の注目を浴びながら
俺は窓側の自分の席へ着いた。
…紗枝先輩と、同じ席。
「ククッ…有弥、毎朝飽きないわけ?」
「は?何が?」
後ろの席から小突いてくる君影。
通称、カゲ。
中学から一緒の友達で、
俺がこの高校を受けると言って、無理やり受けさせた連れだ。
「その先輩ってさ、どんな人?
すっげー美人とか?」
「バッカ。そういうのじゃない。」
「なーんだ。」
「でも、可愛いよ。」
ブハッとあからさまに吹きだして
怪しい笑顔のまま、カゲは窓の外へ視線を向ける。
対する俺は、
つまらない朝の連絡を聞くフリをしては
大きなあくびを漏らした。