年下彼氏、
叫んだ声と、始業のチャイムの音が重なった。
あーあと溜め息を吐いて
有弥に早く行くよう促す。
有弥は呑気にも、ばいばいなんて
手を振って、校舎の中へ消えていった。
思わず、溜め息が零れる。
「あははっ!あの子、毎朝懲りないよねー」
「ホント…」
「紗枝と話すまで、教室入らないもんね。」
私が毎朝遅刻させてるみたいで
こっちは気が悪いから!
机に頬杖をつき、ムスッと不貞腐れる。
そんな私の頬を、友達の未羽(ミウ)が抓った。
ニヤニヤと笑いながら
この状況を彼女はいつも楽しんでる。
「ね、何であんなに好かれてるの?」