朝8時、中州駅で・120円


電車を見送って、後ろに居るであろう彼女に声をかけた


「……あの、」


いい加減、手を放して欲しいんだけど……


振り向くと、やっぱり彼女が居て、俺の顔を見つめてる


初めてちゃんと見れた彼女は、思いの外可愛い…


いやいや、そうじゃなくて


「あのー……?」


「…王子様……」


「え?」


瞳をキラキラさせたかと思うと、彼女は笑顔で言った


「好きです!」


「はぁ!?」


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