図書室でキミと~秘密事は図書室で~


向かい合って、お互いに微笑みながらハンバーガーを食べていた…


あの場面を脳裏に浮かべて、せっかく白くなった心が

また限りなく黒に近いグレーに切り替わる。



そんな気持ちで口にしたアイスコーヒーは、氷が溶けた所為で薄まっていた。


薄まった中途半端な苦味に

思わず顔をしかめる。




……なんでこんなに

感情がぐしゃぐしゃになる?


頭を抱えたくなる?





「弥斗っ、そろそろご飯にしない?」


「……あぁ」





この言葉に出来ないほど複雑で、淡く繊細な気持ちがなんなのか

きっと、自分は気付いてる。



でも……認めてしまったら

壊れてしまうみたいで





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